一気に読んでしまった。
左遷された 主人公は
御三家の中で一番バカにされている
尾張徳川の武士
俊英なのが却って 上司に妬まれて
遂に左遷の憂き目にあう
赴任先で出会った松茸と
謎の人物が書き残していた書物との出会いが
遂には 一般には 無駄使いの贅沢三昧で
蟄居を命じられた主君の言行を記したもの
自ら山中に連日入っては 身をもって
松茸が生育できるベストな環境を知る
日の当たらない境遇の一介の武士が
おそらくは一生外にも出られずに
終わろうとしている名君に
その名著に対する最大の返礼を
果たす
朝井まかて その筆の力に
頭を垂れるばかりである