保幼小一貫バイリンガル校、関西国際学園の創始者で、学園長である
中村久美子著の この本を先日、読了した。
自分の実体験から得た確信に近い思いが、この本に記されていて
わが意を得たりの気持ちでいっぱいになった。
育てられた母親の影響もあり、著者は、とにかく、日本人としての
アイデンティティ、彼女の言葉を借りれば、「自分とは何者なのか、なにをなすべきなのか、どう生きるべきなのか、という生き方の軸」をしっかり持っている。
「自分の意思や考えが、きちんと相手に伝わることが」大切だが、十分ではない。日本人の「文化や歴史について、正しい知識を持つことがきわめて重要。」
「コミュニケーションとしての技術として言葉は必要だ。しかし、それ以上に自分自身を形づくっている文化や歴史を理解していなければ、とても国際社会に通用する人間」
にはなれない、と断言する。
彼女の学校では、英語の前に、しっかりとこのアイデンティティとして大切な
母国語、日本語を幼少の生徒たちにしっかり身に着けさせる。
そして、英語「を」学ぶではなく、英語「で」学ぶ授業として、理科とか算数を、日本語と英語で教える。
相手とのコミュニケーションに必要な、プレゼンテーション、ディベート、スピーチ
の3つを子どもらにさせる。著者の言う「探求型教育」だ。
まいった。ここまで小学生までの子たちに一貫してやるとは!