「・・・これを、つかわす」
かんざしを抜いて、姫様は若侍に手向けた。
もし妻があるならその人の髪に、あるいは
ゆくゆく妻となる人の髪に、飾ってほしい
と願ったのであった。
「扇を・・・」
乙姫様は余塵のわかかmら中山道に
お立ちあそばされ、打掛けの袂を
握るや右手を高々と掲げられて、
金色の扇をお振りになった。
「アッパレェー、アッパレー」
「・・・これを、つかわす」
かんざしを抜いて、姫様は若侍に手向けた。
もし妻があるならその人の髪に、あるいは
ゆくゆく妻となる人の髪に、飾ってほしい
と願ったのであった。
「扇を・・・」
乙姫様は余塵のわかかmら中山道に
お立ちあそばされ、打掛けの袂を
握るや右手を高々と掲げられて、
金色の扇をお振りになった。
「アッパレェー、アッパレー」